Schott
2022.11.17
10人のONESTAR SEASONⅡ ~TEN PERSON'S ONESTAR~ VOL.3 漫才師 芝 大輔さん(モグライダー)
Schottの代名詞である「ONESTAR RIDERS」が誕生してから約半世紀が過ぎた現在、
いまだに色褪せることなくライダースジャケットの定番として常にそこにあるマスターピース。
そんなアイコンジャケットを、いま活躍しているONESTAR MAN & WOMANに着用してもらい、
各々のライフスタイルを背景としたスペシャルインタビューを敢行した。
シーズンⅡ、第3回目のゲストは、漫才コンビ「モグライダー」の芝 大輔さん。
昨年のM-1出場以降、テレビや舞台で多忙な日々を送っている「芝 大輔」がONESTAR RIDERSを身に纏い、
自身やレザーにまつわる話を聞かせてくれた。
-どんなシーンでレザージャケットを着用しますか?
古着屋で買った当時はそれこそ毎日着ていましたね。
ライダースって温かくないし涼しくない、ただかっこいいだけじゃないですか(笑)。
でも、あえてというか、わざわざ着ていたっていう意識はあったかもです。
まだテレビにそこまで出られていなくて、お金が全然なかった頃、
当時お付き合いしていた彼女にクリスマスプレゼントを渡したくて、
その革ジャン以外の私服をすべて古着屋に売りに行って、
何とか3千円作ってプレゼントを買ったんです。で、
真冬に薄っぺらい革ジャン着てクリスマスデートしていたら、
芸人仲間に現場を見られてしまい、後々、冬でもライダースで過ごすロックな人って、
すごいからかわれた記憶があります。ちなみにそのプレゼントを渡した彼女が今の奥さんです(笑)。
-芝さんがイメージするSchottとは?
芸人の先輩方がプライベートで着ていた、手の届かない憧れのブランドですね。
デビュー当時、それこそハリウッドザコシショウさんとかケンドーコバヤシさんたちが
プライベートで着ているイメージが強いですね。僕は上京してから古着屋で見つけたレザーを
ずーっと着ていたんですけど、遊び仲間から「すげー、それSchott?」ってよく聞かれました。
SchottのようなSchottじゃないようなジャケットだったので「もちろんSchottだよ!」と言いきれず、
やんわり濁していました(笑)。
-アメリカに関してのエピソードがあれば教えてください。
アメリカ本土はないですが、グアムには高校の修学旅行で行ったことがあります。
夜便で着いて、空港の外に出たところにパトカーが停まっていたんですけど、
そのパトカーのランプが赤と青だったんですよ!それにすごい感動したのを覚えています。
なんか映画のトランスフォーマーとかで見たパトカーだ!みたいな(笑)。
それがすごいアメリカを感じた瞬間でしたね。あとは実弾が撃てる射撃場に行ったはずですが、
パトカーの青灯の思い出が強くて撃ったかどうか覚えてないです。
-ONESTARのコーディネートにマストなアイテムを教えてください。
中に着ているヒョウ柄のシャツです。これは思い出のアイテムでして、
奥さんに誕生日プレゼントでもらったシャツなんです。
しかもこのシャツをプレゼントしてもらった時、他にもう一つあって、
サーカスに連れて行ってくれたんです。
しかも言い方が「サーカスおごってやる」でした(笑)。
で、折角だからもらったシャツを着て行ったんですけど、
サーカス行く人ってあんまりヒョウ柄を着ないんですよね、
たぶん。動物がいるから気を使ってか(笑)。と、いうこともあって
サーカスが始まってからもまあまあ目立ってしまい、
案の定、お客さん参加タイムにステージに上げられて、
ピエロにしこたまイジられました(笑)。
しかも、たまたま同じタイミングで、事務所の先輩である
ナイツ土屋さんファミリーが観に来ていまして、
土屋さんからも、さんざんイジられました(笑)。っていう思い出の詰まったシャツです。
-ファッションでのこだわりがあれば教えてください。
そこまでのこだわりは特にないのですが、最近、半袖やめました。
年齢のせいなのか、半袖だけで外を歩くのに違和感を覚えてしまって。
もちろん個人的な感覚なので、半袖を否定しているわけではありませんよ。
年相応の大人の思考になって来ているんですかね?最近はもっぱら
XXLサイズのゆったりした長袖Tシャツをばかり着ていますね。
東京に出てきたころ、オーバーサイズのファッションがトレンドで、
その名残があるのか、いまだにゆったりとした服は落ち着きますね。
最近はありがたいことにお仕事をたくさんいただけるようになって、
仕事着のセットアップを着ることが多いのですが、その衣装もルーズなシルエットですね。
-バイクにまつわるお話があれば教えてください。
原付なのですがジャイロっていう3輪バイクに乗っていました。
改造するつもりで、ボロボロの車体を買ってきて、
セルフでカスタムするぞーって思っていたんですけど、
車体を購入したら資金が尽きまして(笑)。ただただボロボロのジャイロに乗りつづけるという(笑)。
いまはハーレーに憧れがあるので、スケジュールが合えば大型免許を取得して、
クラシックなハーレーに乗りたいと思っています。が、
その前にボロボロのジャイロをきちんとカスタムして、一度しっかり成仏させてあげたいとも思っています(笑)。
-今後の展望があれば教えてください。
モグライダーを結成してから今年で13年目になるんですけど、
M-1に出場できるチャンスはあと2回なので、今よりもう一段階
ステップアップするために結果を残したいですね。
今はありがたいことに、テレビに呼んでいただける機会も増えまして、
昔のように頻繁に地方営業に行くことが減ってしまったのですが、
週末にはできるだけ営業に行かせていただいています。やっぱり、自分たちのポジションとか、
現状の実力の再確認ができるのはそういった現場と思っているので。
だって大ベテランの「ナイツ」さんや「中川家」さんは、あれだけテレビに出まくって、
お笑い界のポジションも確立していながら、いまだに営業先で自分たちが楽しみながら漫才して、
しかも爆発的にウケるんです。自然体だからか、すごくカッコいいんですよ。
そういう先輩たちの背中を見ているからというのもありますが、
地方の営業や劇場に出る機会は、忙しくなっても残しておきたいですね。
もともとはテレビタレントを目指して、世に出るための手段として漫才を選んだんですけど、
気が付けば「漫才」に対してが、人生で一番長く向き合っていて、
心身ともに「漫才師」になっていたんだな、と最近ふと思ったんです。
とはいえ、まだまだ上るべきステップはありますので、これからも時間があれば
営業に行かせてもらったり劇場の舞台に立たせてもらって、
現場のリアルな空気感を楽しんでやりたいなと思っています!
リーゼントに黒ぶちメガネ、ヒョウ柄のシャツにライダースという出で立ちは、 まさに令和の「バディ・ホリー」。貴重なオフにも関わらず、 普段から出演されている劇場に撮影の許可まで取っていただき、 どんな質問にもエピソードを交えて巧みな話術で、 我々取材スタッフの緊張をほぐしながらインタビューに対応してくれた、心やさしき漫才師。 撮影前の素の状態から、テレビで見るいつもの芝さんに変身する過程まで見せてくれたり、 取材終了後にわざわざ出口まで我々を見送りに出てきてくれる気遣いなど、 一見やんちゃで強面風のイメージからのギャップに、我々の心はあっさりと掴まれてしまった。 相方である「ともしげ」さんの天才的暴走を許容して笑いに昇華させるという、 芝さんの寛大な人間力を体感することができたインタビューだった。